腸内フローラが肥満や老化の原因

アメリカでは腸内細菌の働きについての研究がさかんですが、肥満をおこす大きな原因として、腸内細菌の種類の違いが指摘され始めています。肥満体質の人の腸内細菌のバランスは、太りにくい人のそれと大いに違うというのです。

腸内細菌の種類は1000種類以上

約千種を超える腸内細菌があるとされ、その七割がまだ未解明ですが、大きくわけると、バクテロイデス類と、ファーミキューテス類に二分されます。そして、肥満体質の人は、ファーミキューテス類が多いのです。反対に、太りにくい人は、バクテロイデス類が多いのです。アメリカで、腸内の細菌バランスの崩れのため大腸炎を繰り返す患者に、健康な人の糞便抽出物を腸内に注入する治療が行われています。その治療を受けてから、どんどん太りだした患者がいました。もともとは、太りにくい体質だったのに、肥満体質に変化したのです。糞便抽出物の提供者が肥満体質だったためです。腸内の細菌の種類がこれほどまでに体質に影響があるというのは驚きです。

腸内フローラのメリット

酵素断食が大きな成果を生むことがあるのは、酵素断食を繰り返すことで、腸内の細菌バランスが、好転していくからではないでしょうか。雪印メグミルクが九州大学や佐賀大学と共同で研究している「ガセリ菌SP株」は、ラットに摂取させると脂肪や糖質の燃焼が有意に改善されます。これは、腸内細菌が変化したためです。人間の腸内でも、ファーミキューテス類は、食事からのエネルギー回収率が高く、肥満の人に食事制限をすると、それまで優勢だったファーミキューテス類が減少して、バクテロイデス類が増えていくことが知られています。断食の効果が腸内細菌のバランス改善によるものだと推測できるさまざまな研究成果も出てきているということです。

少食や和食中心食は腸内フローラ改善に良い

肉類や魚類もたんぱく質としては有益ですが、獣肉に偏りすぎれば腸内細菌のバランスを崩します。基本は、和食を中心にするのが日本人には合っているのです。そして、米を主にした食生活がもっともよいのです。発芽玄米などもおすすめですが、米を主食に、根菜類、野菜類、キノコ類、納豆や豆腐、豆乳などの大豆食品、発酵食品をとる食生活が理想的です。乳製品や脂ぎったものを控えることはアンチエイジングにつながります。もちろん完全に何かを食べなくするというのは現代社会では不可能ですから、大きな方針をつくり、おおむねその方向に食事を工夫すれば、十分に効果が得られることでしょう。食品添加物や化学物質をできるだけ取らないようにし、インスタント食品や加工食品をできるだけやめていくことが、万病の予防と健康長寿の最短の道となるのです。

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